プラスチックめっきのパイオニア|様々なプラスチック素材へのめっき加工|塚田理研工業株式会社|長野県駒ケ根市

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プラスチックめっき

Plating On Plastic (POP)

プラスチックめっき

プラスチックめっきとは、非導体である樹脂成形品(ABS樹脂やPC/ABS樹脂)に、特殊な表面処理加工を施し、導体化し、電気めっきにより本物の金属を樹脂成形品上へ被覆する技術です。 (詳しくは「プラスチックめっきとは?」参照ください)この技術により、見た目、性能は金属品と変わらず、格段に軽量化を実現する事が可能です。 通常の樹脂へ成形品が金属感を出すことで、高級感を増す加飾性が向上します。 また、その色彩は、光沢あるクロム、金、黒色、ガンメタル色の他、光沢感を抑えたアルミの削り出しのようなマット感のあるサテン調など、彩を豊かにする幅広い光沢に対応可能です。当社の色調ラインナップは80色を超え、国内No.1の色調種類が量産対応可能です。(色調サンプルを参照ください) さらにめっき上への塗装を組み合わせる事で、その色調の選択は無限です。一般的に装飾用のめっきはABS樹脂、PC/ABS樹脂、PA樹脂へのめっきとなります。
また、「プラスチックめっき」の機能性も現在注目を集めています。 金属に匹敵する強度や耐熱性のある「エンジニアリングプラスチック」や「スーパーエンプラ」という特殊樹脂成形品へもめっきが可能です。PPS、PBT、PA、PP、LCPなどへめっきが可能です。 (量産実績のあるエンプラ樹脂はここをご確認ください) めっきを施すことで「電磁波シールド特性」を付与したり、剛性アップや導電性など、様々な機能を樹脂成形品へ付与する事ができます。

  • 当社は約50年前にプラスチックへのめっき量産化技術を確立しております。
    プラスチックめっきの歴史では、全世界的に当社とほぼ同時期に、世界中で量産化が開始されています。
    いわば、当社はプラスチックめっきにおいては、世界的に見ても老舗企業です。
    50年の技術の蓄積により、他社に無い多品種小ロット、また多彩な種類のめっき、多くの素材への高密着なめっきを可能とします。

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    ランダム生産対応コンピュータ管理ライン

製品の精度を高め、短納期、低コストを実現する「一貫生産システム」に対応致します。
金型作製から組立てまで一貫して ご相談ください。

【金型】→【射出成型】→【めっき】→【塗装・印刷】→【組立】

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  • 切削加工品や光造形品、ウレタン注型品、一点モノの試作加工や、量産前の確認サンプル、小ロット生産品等、試作加工を承ります。
    当社の50色以上あるめっき仕様、全てで対応致します。色確認は当社サンプル帳が便利です。
    また、こんな素材にめっきが付かないか、こうした形状に適しためっきはあるか等、表面処理についてお困りの事がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

特徴1

色んな色のめっきができます!

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  • めっきとは金属を薄く成膜することを言います。
    塚田理研ではそのめっき膜として成膜する金属の種類が他社に比べて豊富です。
    めっきの場合、成膜する金属の種類により、色が変わってきます。
    クロム(Cr)、金(Au)、ニッケル(Ni)などの金属の他、スズ-コバルト(Sn-Co)など、合計14色の金属めっきが量産可能です。
    普通のめっき屋さんでは多くて3種類ほどです。

    色の見本はここをチェック →→→ 「サンプル帳」

特徴2

ピカピカからサテン調まで4段階の色調

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  • 世間一般に言う、いわゆる「めっき」品と呼ばれるピカピカテカテカなめっき(TP10)から、真珠のようにサテンかかっているが若干の艶がある色調(TP43-Cr)、さらにはマット感の強い、しっかりサテン色調(TP40-Cr)まで、4段階の色調を選べます。
     
    通常のめっき屋ではピカピカの1種類のみ、もしくはサテン調を入れた2種類ほどがほとんどです。

    色調はここをチェック →→→ 「めっきサンプル帳」

特徴3

難めっき材へめっきする技術があります!

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  • 通常プラスチックめっきとはABS樹脂へめっきを行う事が一般的です。ところが用途によってはABS樹脂では不十分な場合があります。
    例えば…

    ・耐熱温度がもっと欲しい
    ・もっと硬い方が良い!
    ・もっと熱変化を少なくして欲しい
    ・割れた時鋭くとがった角ができないようにして欲しい などなど。

    こういった用途のプラスチック(エンプラ)には通常のめっき工程ではめっきがつきません。
    塚田理研はこうした難めっき材へめっきする技術があります。ABS樹脂以外にも20種類ほどの樹脂へめっきが可能です。 

    難めっき材へのめっきはここをチェック →→→ 「エンプラへのめっき」  

特徴4

塗装との組み合わせによりバラエティーある表面処理が可能です

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  • めっき上へ塗装を行うことで、塗装だけでは出せない、まためっきだけでも出すことのできない高級感ある落ち着いた質感を創ることが可能です。また、金属感を損なわず、バラエティーに富んだ加工も可能となり、表面処理の可能性を高めます。

    ・めっき上への高密着塗装
    (自動車業界にて採用実績多数)
    ・色調のバラエティーは無限
    ・最新設備による高い信頼性
    ・マスキングによる部分塗装でシボ感と光沢感を同一素材上で区分けできます。
    ・人気のピアノブラックも対応可能です。 

    めっき上への塗装はここをチェック →→→ 「塗装」       

サンプル帳についてはこちら

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プラスチックめっき向けの製品を設計して頂く際に、いくつかのポイントを考慮いただく事で量産時での外観性向上、不良低減、コスト削減、が可能となります。ぜひご参照ください。
また、その他、形状により様々な方法でめっき性を上げる事が可能な場合がございます。ご相談ください。 

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目次


  1. プラスチックめっきの歴史(いつからプラスチックめっきってあるの?、そもそもめっきってどんなもの?)

  2. プラスチックめっきの用途 (めっきをする事で、プラスチックにどんな価値が付与されるの?)

  3. プラスチックめっきの工程 (プラスチックにどうやってめっきされるの?)

  4. めっきされるプラスチックとは?(どんなプラスチックにめっきが付くの?)

  5. プラスチックめっきで起こる問題 (どんな不具合が起こるの? それはなぜ起こるの?)

そもそもめっきってどんな技術? プラスチックめっきっていつからあるの? 

「めっき」という技術は、広義としては「ある金属に別の金属で被覆し、元の金属に何かしらの性能や外観などの付加価値をつける技術」です。 例えば金メッキ。鉄のような金属に薄く金メッキを施すことで、表面には本物の純金が被覆されます。ほんの100分の1ミリ程度の皮膜でも、金で覆われた鉄は見た目には「金」にしか見えません。昔でいれば鉄が金に化けた! 錬金術師!!の技術です。
その歴史は数千年前までさかのぼるとされています。例えば奈良の大仏様。昔はあるめっき技術により、金ぴかだったとか。その技術は当時中国より4~7世紀頃に伝えら得た技術と言われています。当時は滅金と呼ばれる水銀をつかったアマルガム法が使わていました。

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  • 中国のメッキは、じつは、紀元前700年も昔に、今の西アジア(ソ連南西部)にあたるスキタイという地方から長い時間をかけて伝えれたそうです。
    スキタイ文化といえば、もともと古代オリエント文明の流れをくんでいる文化で、これはメソポタミヤやギリシアなどの文化が伝えられたもの。
    このように時代をさか上ると、水銀を使うメッキ法はメソポタミヤ文明にたどりつきます。
    古代エジプト文明の発掘物の中にもメッキされたものがあるといわれ、メッキの歴史がとてつもなく古い物であることに驚かされます。
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  • めっきは工法の違いはあれ、その歴史は数千年にさかのぼります。ではプラスチックへのめっきはどんな歴史があるのでしょうか。 まずそもそもプラスチックの歴史が数百年程度ですので、金属へのめっき技術と比べると当然プラスチックめっきの歴史は相当浅いと言えます。
    プラスチックめっき技術は広く言えば、携帯やテレビなどの内部にあるプリント基板のめっきを含んだ技術のことです。その歴史はおよそ半世紀に及ぼうとしています。今では自動車、家電、OA機器、水道部品等の住宅設備部品など幅広い用途に活かされています。
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  • プラスチック装飾めっきの歴史
    日本でプラスチックめっきが始まったのは1962年ユリア樹脂の熱硬化樹脂を用いてボタン等のめっきと言われています。当社の創業は1963年です。塚田理研の歴史は日本のプラスチックめっきの歴史といえるほど長いと言えます
    このころのめっきはいわゆるカプセルめっきで電気めっきの膜厚でプラスチックをカプセル化しボタンに使うというものでした。
    先は当社の創業当時の作業場の写真です。→→

    本格的なプラスチックめっきの量産はABS樹脂の登場により、一気にその用途が広がりました。
    1960年代中頃、家電のつまみ類にプラスチックめっきが広く採用された事で、プラスチックめっき事業へ参入するめっき会社が一気に増加しました。
    1960年代後半には自動車外装のラジエーターグリルにABS樹脂へのプラスチックめっきが採用され、車のエンブレム等自動車への採用も広がりました。
    1973年に起きたオイルショックは自動車の燃費向上に軽量化が必要となり、そこへプラスチックめっき部品が有効であるという認識が広まり、より多くの自動車部品への採用がさらに加速します。
    1975年以降、ABS以外の材料、PPや変性PPO、超耐熱ABS、ポリカーボネートAlloy等ABSでは商品化できなかった部品に、衝撃強度、耐熱、等が必要な部品にめっきがされ商品化されていきまし
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    80年代の製品

    時代により当社の主力製品も移り変わってきました。

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    70年代の本社写真

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    当時のラジカセには多くのプラスチックめっきが採用されました

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    当社のTPマスク技術は80年代に自動車に採用されました。

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 めっきをする事で、プラスチックにどんな価値が付与されるの?

 一般的な熱可塑性プラスチックは大量生産が容易で安価な製品が多量に作れます。そうしたプラスチックへめっきをする目的は大きく分けて、装飾用途機能用途があります。製品によっては両方の目的の為にめっきする事があります。

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  • プラスチック装飾めっき
    プラスチック装飾めっきは自動車への内装、外装部品を中心に、水洗金具、娯楽、携帯電話、家電等様々な分野で使われています。装飾に使うプラスチックめっきの皮膜はほとんどが銅-ニッケル-クロムのめっきの組み合わせが一般的です。下地となる電気銅めっきは柔軟で展性が良好でプラスチックと金属の線膨張率の違いによるフクレやワレを防ぐ効果があります。化粧品のコンパクトや電鋳金型を使ったつまみのめっき等、下地の銅めっきを使わない装飾めっきもありますが、使用条件の過酷なプラスチックめっき部品に使用すると、腐食後のめっき剥がれ等の不具合がある恐れがあり、は銅めっきは下地として必要です。
    家電、OA機器、自動車などの様々なデザイナー様の要求に合わせ、クロムめっき以外の仕上げとして、金、パラジウム、スズ、黒味光沢のあるルテニウムめっき、ガンメタ調の黒色三価クロムめっきなどの仕上げが可能です。クロムのような白銀色で、且つ複雑なデザイン形状でも均一にめっきが付く錫コバルト合金などの合金めっきも可能であり、デザインの幅を大きく広げています。
     装飾用途には光沢仕上げだけでなくいくつかのつや消し仕上げ、通称「サテンめっき」が使われることもあります。このつや消し度合を変化させることで、デザイナー様の好みの色艶感を出すことが可能です。さらにめっきの上に塗装も可能です。 塗装とめっきを組み合わせる事で、一部分だけ光沢があり、その他はつや消しの黒色などのツートンカラー仕上げ等が可能です。ただし、メッキ上への塗装は、めっき後、表面に酸化被膜が形成される前に適切な処理の下で行う必要があり、そうした対応を怠ると、塗装が剥がれる等の不具合が生じる事があります。腕時計のハウジング、携帯電話等、人体に身につける部品にニッケルアレルギーがヨーロッパで問題になり、クロムの下地として使われているニッケル以外に、代替金属としてニッケルフリーめっきも可能です。
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  • プラスチック機能めっき

    <電磁波シールドめっき>
    プラスチックめっき技術を応用した電磁波シールドめっきは当初アメリカで軍用ガスケットとして採用された。1990年代にラップトップパソコンを中心に無電解銅1μその上に防錆として無電解ニッケル0.25μのめっきをする事で電磁波シールドを行う「電磁波シールドめっき」の技術が急速にOA機器に広がりました。電磁波シールド特性としては高い性能を発揮しためっき技術でしたが、より安価な薄い銅箔や蒸着による薄膜シールドが出回ると、めっきによるOA機器への電磁波シールド用途は減少しました。
     現在、めっきによる電磁波シールドが改めて脚光を浴びております。その高い電磁波シールド性能は、新たな分野として電気自動車(EV)など軽量化を目的とした樹脂化に伴い、高い電磁波シールド特性を必要としており、プラスチックへの電磁波シールドめっきの性能が見直されています。
    金属以上の硬度や耐熱性を備えたエンジニアリングプラスチックへ電磁波シールドめっきを施すことで、金属の数十分の一の軽量化にプラス、金属同等かそれ以上の電磁波シールド特性を付与する事ができます。 一般的な樹脂への電磁波シールドめっきは、3 mmのアルミ板と同等の高いシールド効果をプラスチックに与える事ができます。電気自動車の軽量化に役立つシールド技術として今後応用が期待されます。さらに特殊な電磁波シールドめっきとして「低周波の磁界波」をシールドする特殊なめっきもあります。性能は他の表面処理に比較し格段に優れています。

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