樹脂めっきと塗装を解説!プラスチックめっきは塚田理研にお任せください

樹脂めっきと塗装について塚田理研が解説します

樹脂へのめっき加工、塗装は塚田理研にお任せください。

近年、樹脂めっきの技術向上により、自動車や電化製品の部品等において金属から樹脂へと素材の置き換えが進んでいます。

樹脂はめっき加工をすることで金属と同等の特性を持たせられるだけでなく、低コストでとても軽いというメリットがあります。

そのため、美観はもちろん、製品のパフォーマンス向上とコスト削減が期待できることから、様々な分野で樹脂めっきのニーズが高まっています。

金属と同じ扱いができる点から、樹脂めっきだけでなく塗装についてもよくお問い合わせを頂きます。

弊社では、塗装も対応しており、樹脂めっきと塗装を組み合わせることで様々な色の表現も可能です。

色のことでご要望がありましたらお気軽にお問い合わせください!

今回は樹脂めっきの技術の基本的な知識、そして弊社、塚田理研の塗装についてご紹介します。

樹脂めっきとは?【基礎知識】

樹脂めっき(プラスチックめっき)についてご紹介します。

めっきとは製品を金属の皮膜で覆う処理の事です。

めっきを行う目的としては、製品に美観を与えるほか、耐食性や電気伝導性(導電性)などの様々なポジティブな機能を与えるためです。

金属へのめっきは古くから行われてきましたが、樹脂へのめっきは比較的新しい技術で、めっきすることで樹脂に金属と同じ特性を付与する事ができます。

ここでは、樹脂めっきの基本的な知識やメリットについて紹介します。

樹脂に導電性を与え、金属同様に加工する技術

前述しましたが、樹脂めっきは製品に美観(装飾性)を与えるほか、金属同様の機能を付与することを目的とした表面加工の技術です。

樹脂は電気を通さない性質があるため、樹脂にめっき処理をする場合は、一般的に前処理にて無電解めっきを行い、樹脂に金属皮膜を形成し、導電性を与えます。

(※無電解めっきの他にも、塚田理研では低真空スパッタ処理なども可能です。)

樹脂に導電性が付与されると、電気めっきが可能となるほか、金属と同等の機能を持たせることができます。

樹脂は軽くて高い強度を誇る為、製品素材として金属の代替素材として期待されております。

現在はEV車や電化製品などの部品において、金属からめっき処理をした樹脂への置き換えが進んでいます。

樹脂めっきのメリットとデメリット

樹脂めっきによるメリットは主に以下の2点が挙げられます。

①導電性の付与

最も大きなメリットとして、導電性が付与できることが挙げられます。

前処理で樹脂に導電性を持たせることで、その後目的に合った電気めっき処理が可能となります。

②金属との置き換えが可能

硬度や耐摩耗性、耐食性など、金属と同様の機能を持たせられるため、金属の代替品として利用されています。

樹脂は金属に比べて軽量、安価なので、製品の軽量化とコスト削減の両方が実現できます。

この点は非常に大きなメリットといえるでしょう。

表面のめっき自体は金属ですので、装飾性に関しても金属同様のものを再現することができます。

多くのメリットがある樹脂めっきですが、一方でデメリットもあります。

最も大きなデメリットとしては「樹脂が変形してしまう可能性がある」という点です。

めっきを行う際、加工物は高温なめっき液に浸漬されます。

そのため、樹脂の種類によっては熱圧によって樹脂が変形してしまう可能性があります。

加工による変形の可能性がある場合は、材質に適した処理方法をご提案いたしますので、ご心配なことがありましたらご相談ください。

樹脂パーツへのめっき塗装についてはこちらでもご説明しておりますので、あわせてご覧ください。

なおABS樹脂へのめっきにつきましては、下記記事でご紹介しております。
ABS樹脂へのめっきについて詳しくはこちら

樹脂(プラスチック)めっきの仕組みについて

めっき加工は、素材表面に金属皮膜をコーティングする加工です。

金属にめっきをする場合、一般的に電気を使っためっき処理を行いますが、樹脂は電気を通さないため電気めっきができません。

そのため、樹脂に金属のめっき皮膜を生成するためには、電気めっきの前に前処理として無電解めっき処理を行います。

(※製品の用途によっては、電気めっき処理をしないケースもあります。)

無電解めっきは電気を使わずに化学反応によって表面にめっき皮膜を形成させ、樹脂に導電性を与えることができます。

その他にも真空スパッタなどの加工方法がありますが、樹脂めっきの場合、無電解めっきで処理を行うケースが一般的です。

ここでは、樹脂へのめっき処理(前処理)の仕組みや工程をご紹介します。

脱脂

簡単に言うと油を取り除く工程のことです。

表面に油脂や汚れが残っていると、綺麗に金属皮膜が形成できず、めっき剥がれやめっきふくれなどが起こり製品不良の原因となります。

脱脂洗浄には種類があり、アルカリ浸漬脱脂・アルカリ電解脱脂・酸電解洗浄・PR電解洗浄などが挙げられます。

種類ごとに脱脂洗浄性の高さや洗浄スピードが異なっており、油の種類や素材の材質によって適した脱脂洗浄方法を選択していく必要があります。

エッチング

エッチングとは一般的に、薬品によって素材表面を腐食させ塑形・表面加工を行う加工方法をいいます。

樹脂めっきでは、エッチングによって樹脂の表面を微小な粗さに加工をし、めっき皮膜の密着性を上げる目的で行います。

通常、無電解めっきの場合ですと六価クロムを使用したエッチング工法が行われますが、環境問題への対応として、弊社では六価クロム不使用のエッチングも可能です。

低環境負荷の技術に関する詳しい情報は、弊社までお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちら

キャタリスト・アクセレーター

キャタリストは和訳すると、「触媒」つまり化学反応を促すものという意味になります。

つまり、素材表面にめっき加工を施しやすくするために触媒機能を持ったものを植え込むという工程になります。

また、樹脂めっきでは触媒としてパラジウムなどの金属核を用い、前工程のエッチングで粗くした表面にパラジウム等を吸着させていきます。

ただし、そのままではパラジウムは触媒として機能しません。

吸着したパラジウムを活性化させる工程(アクセレーター)が必要になり、これによりパラジウムが金属化し、触媒として機能することになります。

無電解ニッケルめっき

最後に、無電解めっきで表面に導電性を付与していきます。

無電解ニッケルめっきでは、金属イオン、錯化剤、還元剤等を用いて化学反応を起こして樹脂表面にニッケル皮膜を生成することができます。

前工程にて吸着・活性化させたパラジウム表面で還元剤が酸化されることにより、ニッケルイオンが還元されめっき被膜となっていきます。

前処理における無電解めっきは、次の電気めっき処理の下地的な役割となります。

本来電気を通さない樹脂に導電性のある金属皮膜を形成する事で、金属の素材と同等の扱いができるのです。

ここではニッケルをご紹介しましたが、前処理ではニッケルの他に銅もあります。

樹脂めっきの場合、一般的にめっき液が安定しやすいニッケルが使われることが多いのですが、用途によっては銅を使用する事もあります。

樹脂パーツへのめっき塗装につきましては下記記事でも解説しておりますので、あわせてご覧ください。

樹脂パーツへのめっき塗装について詳しくはこちら

樹脂めっき上への塗装も承ります

樹脂めっき上への塗装に関するご依頼も、弊社では承っております。

樹脂めっきは金属感があり、それだけでも高級感や美観がありますが、製品のデザイン性を高めるために塗装も行うことができます。

めっきメーカーだからこその安定した品質で、塗装・印刷を行い、納品いたします。

また、部分的な塗装も多く手掛けておりますので、ご要望がありましたらご相談ください。

また、塗装の他にもイオンプレーティングによる色の表現も可能です。

イオンプレーティングとは、物理蒸着の一種で、宇宙開発技術のひとつとして開発された薄膜表面処理技術のことを指します。

イオンプレーティングによるめっきは優れた密着性・硬度・耐食性に優れており、ゴールドやガンメタリック、ブルーなどの色の表現ができます。

弊社では独自のイオンプレーティング処理を提供しており、この技術と塗装を組み合わせることによって様々な色の表現ができます。

色合いにこだわりがある製品、塗装の課題も塚田理研にお任せください!

めっき塗装(めっき調塗装)との違いについて

めっきと塗装、めっき調塗装の違いについて、ご質問を頂く事があります。

めっき、塗装、めっき調塗装はいずれも表面に加工するものになりますが、以下のような違いがあります。

種類 説明
めっき 金属膜で製品を覆う加工。
機能性の他、金属ならではの高級感が得られます。
めっき+塗装 めっき処理後、塗装をします。
クリア系の塗料を使用した場合、めっきの金属感を活かした加飾が可能。
また、ピアノブラックなど、めっきの金属感をカバーする塗料もあります。
塗装 塗料を塗布すること。
建築物や自動車部品など、様々な用途で使用します。
めっき調塗装 めっき(金属)のような色合いの塗料を塗布すること。
スプレータイプの物が多く、小物やパーツの装飾に使用されます。

めっきと塗装を組み合わせることによって、幅広い色の表現が可能となります。

弊社、塚田理研は樹脂めっきだけでなく、塗装のご依頼も承ります。

マスキング塗装や部分塗装、クラシック仕上げなどにも対応しており、デザイン性の高い表面処理も得意としておりますので、塗装につきましてもお気軽にお問い合わせください。

樹脂へのめっき・塗装は塚田理研にお任せください!

樹脂めっきや塗装に関して、ご紹介しました。

樹脂にめっきするためのプロセスや、弊社の塗装、めっき調塗装との違いについて紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

弊社は樹脂めっきのトップメーカーとして、高品質な表面処理を致しております。

樹脂へのめっきはもちろん、塗装や印刷、めっきと塗装を組み合わせた意匠性の高い色の表現などもご依頼承ります。

製品の表面処理で何かお困りの事、課題がありましたらお気軽に以下の窓口までお問い合わせください。

弊社の営業スタッフが丁寧にお客様のご要望をお伺いし、最適な樹脂めっき、塗装をご提案いたします。

本社:0265-82-3256
東京営業所:042-444-1287
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