三価クロムめっきの業者選定のポイントや技術の基本情報を解説

三価クロムめっき 業者

三価クロムめっきの業者選びで確認すべきポイントとは

クロムめっきは美しい金属光沢と、優れた耐食性・硬度を持つ皮膜特性が特徴です。装飾性と機能性の両面で高く評価されており、外観を重視する製品から、機械部品のような機能部品まで、幅広い分野で活用されています。

従来のクロムめっきは六価クロムを使用してきましたが、六価クロムは毒性が高く、作業者や環境への負担が大きいことから、近年は環境にやさしい三価クロムめっきへの切り替えが進んでいます。

しかし、これまで依頼していた業者が三価クロムめっきに対応していない、あるいは対応できる素材や仕上がりに制限があるといった場合は、新たな業者の選定が必要になります。

三価クロムめっきに対応している業者は多いため、「どこに頼めば良いのかわからない」「どこも同じなのでは?」と、業者選びで迷われる方も少なくありません。

今回は三価クロムめっきに対応している業者を選ぶ際のポイントについて、樹脂めっきの塚田理研がご紹介します。

業者の選定の際に確認したい4つのポイント

1.実績やノウハウがあるかどうか
業者選定の際、実績やノウハウの有無は最も重要なポイントです。めっきは処理工程やめっき液の管理などが品質に直結するため、依頼をする際は業者が三価クロムめっきの加工実績があるかを確認しておくと安心です。

2.対応している基材
めっき対象の素材によっては、業者ごとに対応の可否が異なります。例えば、金属へのめっきを専門としている業者に樹脂へのめっきの依頼は、業者に設備やノウハウがないため、対応が難しい場合があります。
このため、検討している業者がどのような基材への加工に実績やノウハウがあるのか、という点は重要と言えるでしょう。

3.外観重視の製品の場合は色味の確認もおすすめ
三価クロムめっきは使用する薬品の種類によって、仕上がりの色が異なります。業者によって使用する薬品が異なりますので、意匠性の高い製品の場合は、仕上がりの色についても確認することをおすすめします。

4.業者の環境への対応
低環境負荷な技術を求める場合、業者の環境への対応の確認も重要です。近年は製品そのものだけでなく、製造プロセスにおいても環境への配慮が求められる傾向にあります。
環境に配慮したモノづくりを目指す場合は、業者がどのような環境規制に対応しているか、またはどのような対策を行っているかを確認することが重要です。

塚田理研は樹脂への三価クロムめっきに対応している業者です

塚田理研は樹脂を専門としためっき業者で、樹脂の付加価値を向上する高品質なめっき技術を提供しております。

樹脂への三価クロムめっきにも対応しており、汎用樹脂をはじめ、エンプラやスーパーエンプラなどの高機能樹脂、またCFRPなど特殊な樹脂への処理が可能です。

白色タイプ、黒色タイプに対応しており、国内外の自動車内外装で多くご活用いただいております。

ここでは、当社の三価クロムめっき、またクロムフリーめっき工法をご紹介します。

三価クロムめっき 業者 加工事例

白色・黒色(3色)に対応!めっき後の加飾もお任せいただけます

当社では、白色、黒色(3色)の三価クロムめっきに対応しております。

これまで、三価クロムめっきは従来技術と比べて機能性が劣るという課題がありましたが、当社の三価クロムめっきは従来のクロムめっきと遜色のない機能と仕上がりが得られ、多くのメーカー様に代替技術として選ばれています。

通常の光沢感のある三価クロムめっきから、光沢感を調整するサテンめっきにも対応しており、意匠性を要求する製品で多数ご採用いただいております。

●白色タイプ
三価クロムめっき 業者 白色

●黒色タイプ(3色)
三価クロムめっき 業者 黒色

●サテンめっき
三価クロムめっき 業者 サテンタイプ

三価クロムめっきの技術の詳細はこちらでもご紹介しております。ぜひご覧ください。

また、当社では塗装やイオンプレーティングなどの加飾にも対応しております。樹脂製品の成形から三価クロムめっき、塗装、組立まで一貫してお任せいただけますので、煩雑な発注・管理業務の効率化にもサポートいたします。

三価クロムめっき 業者 イオンプレーティング

前処理の六価クロムフリーにも対応

樹脂めっきでは、表面に施すクロムめっきだけでなく、その前工程であるエッチング処理にも六価クロムが使用されてきました。エッチング工程とは、基材の表面を粗化し、密着力を高めるための重要な工程であり、長年にわたり六価クロム系の薬品がエッチングに使われてきました。

しかしながら、六価クロムは環境や人体への有害性が指摘されており、各国で使用規制の強化が進んでいます。その流れを受け、近年では工程においても「六価クロムフリー」の製造プロセスへの関心が高まり、代替技術の導入が進められています。

塚田理研では、このようなニーズに対応するため、六価クロム不使用のエッチング技術を開発・提供しています。

以下は、当社が提供するクロムフリーエッチング工法の一例です。

クロムフリーエッチング工法
  • 過マンガン酸エッチング
  • オゾン水(改質水)
  • UV照射 など

これらの工法はいずれも六価クロムを一切使用せず、作業者の安全性向上と環境負荷の軽減に貢献します。

三価クロムめっきと併用することで、工程全体を通してより持続可能で環境にやさしいモノづくりが実現可能です。

全自動ライン「クロムフリーライン(Eライン)」も完備!量産にも対応

当社では業界に先駆けて、六価クロムを使わない全自動めっきライン「クロムフリーライン(Eライン)」も完備しております。

三価クロムめっき 業者 クロムフリーライン Eライン

難めっき材にも対応しており、エンプラやスーパーエンプラ、またCFRPやCFRTPなどの高機能樹脂への加工のご依頼も承っております。(量産にも対応)

クロムフリーライン(Eライン)によって、高品質なだけでなく、人と環境にやさしいモノづくりが可能となります。

トライアルのご相談も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

三価クロムめっきの基本的な技術情報

三価クロムめっきとは、三価クロム化合物を使用したクロムめっきのことです。

従来の六価クロムめっきと異なり、比較的毒性が低く、安全性の高い三価クロムを用いた技術であるため、環境や人にやさしい「持続可能な技術」として、六価クロムめっきからの切り替えが進んでいます。

※三価クロムめっきは、処理中に金属クロムへと還元されるため、最終製品の皮膜には残りません。六価クロムの場合も同様であり、いずれもRoHS指令に適合します。

三価クロムめっきは硬度、耐食性に優れ、また美しい色の金属(白色、または黒色)が特徴です。優れた皮膜特性を持っていますが、析出に時間を要するため厚付けが難しく、耐摩耗性など機能性を求める工業用途では適しません。このため、現在は一般的に装飾用途として活用されています。

三価クロムめっきの用途

三価クロムめっきは広く使われている技術ですが、一般的に装飾用途で活用されています。

用途の一例を以下にてご紹介します。

三価クロムめっきの用途
(一例)
  • 自動車部品(車内外装)
  • 電子機器
  • 自転車部品
  • 釣具
  • スポーツ用品
  • 装飾品(アクセサリー) など

当社の場合、自動車内外装をはじめ、釣具(リール等)などでご活用いただいております。

上記は代表的な用途例です。製品の用途や素材に応じた最適なめっきプロセスのご提案も可能ですので、「この素材にも処理できる?」「色の仕上がりは?」など、具体的なご相談も承ります。お気軽にお問い合わせください。

三価クロムめっきの対応業者をお探しでしたら塚田理研にご相談ください

三価クロムめっきの業者をお探しの方に向けて、業者選定のポイントや三価クロムめっきの基本的な技術情報、また、めっき業者である当社が提供している技術情報もご紹介しました。

三価クロムめっきは業者によって対応している素材、仕上がりの色などが異なるため、依頼したい内容に適切な業者を選定することをおすすめいたします。

当社、塚田理研は樹脂への三価クロムめっきに対応しているめっき業者です。樹脂への三価クロムめっきに対応している業者をお探しでしたら、お気軽に当社までご相談ください。

【お問い合わせ先】
本社:0265-82-3256
東京営業所:042-444-1287
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