
CFRTPへのめっきの課題とは
CFRTP(炭素繊維強化熱可塑性樹脂)は、炭素繊維と熱可塑性樹脂を組み合わせた複合材で、高強度かつ軽量なことから自動車や医療機器、電子部品などで採用が進んでいます。
CFRTPにめっきを施すことで、加飾性や耐摩耗性・導電性・耐候性などを付加できますが、一方で密着性の確保が難しいという課題があります。
その理由は複合構造にあります。樹脂部分はエッチングで粗化しにくく、炭素繊維も表面に均一に露出していないため、めっき液が均一に反応しにくいのです。そのため、一般的な樹脂めっき工程では十分な密着力が得られません。
従来は密着性を高めるため、毒性の強い六価クロムを用いたエッチングが行われてきましたが、人体や環境への影響が問題視されています。
近年は六価クロムを使用しないクロムフリーめっき技術への移行が進み、今後は標準的な処理へと変わっていくと考えられます。

塚田理研では、CFRTPへのめっき処理やクロムフリーめっき技術に対応しており、外観品質や機能性を損なうことなく、低環境負荷で信頼性の高い加工を実現しています。
今回のコラムでは、CFRTPの素材情報、そして当社のめっき技術をご紹介します。
CFRTPとは【素材情報】
CFRTP(炭素繊維強化熱可塑性プラスチック)は、炭素繊維を熱可塑性樹脂に複合した高機能材料です。
CFRTPは軽量であることに加え、高い強度や耐衝撃性を備え、量産性にも優れている点が特徴です。
同じ炭素繊維複合材でも、熱硬化性樹脂を使ったCFRPとは成形性や性質が異なります。
CFRPと比較して、CFRTPは一般に耐衝撃性が高く、成形サイクルが短いため量産性にも優れています。また、加熱による再成形が可能でリサイクル性に優れる点も大きな違いとして挙げられます。
このような違いに加え、CFRTPは常温で保管・管理できるため、CFRPと比べて管理コストを抑えられる点も大きなメリットといえるでしょう。
近年では、自動車分野に加えて宇宙・航空用途への採用も進んでおり、今後の展開が期待されている材料です。
| CFRTPの用途 |
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さらに、めっきを施すことで活用の幅は一層広がります。
導電性や耐食性を求める部品、意匠性を重視した装飾部品など、CFRTPの特性と金属の機能を組み合わせることで多様な分野への応用が可能です。
しかし、CFRTPは難めっき材であるため、対応できるメーカーは限定されています。依頼を検討する場合には、メーカーが対応可能かどうか、確認することをおすすめします。
塚田理研の環境にやさしいクロムフリーめっき技術
塚田理研では、CFRTPへのめっきに対応しています。車載部品や電子製品などでめっき実績があり、その他さまざまなCFRTP製部品のめっき処理のご相談が可能です。
CFRTPへのめっき処理に対応しているほか、低環境負荷なめっき技術にて処理が可能な点も当社の特徴です。
前述の通り、従来は前処理(エッチング)に六価クロムを用いることが一般的でしたが、当社では代替技術として、過マンガン酸、オゾン水(改質水)、UV照射など、環境負荷の少ないエッチング工法を提供しています。六価クロムと同等の密着性を確保でき、環境への配慮と品質の両立が可能です。
また、表層めっきにおいても三価クロムめっきを中心に、六価クロムを使わない複数のめっき技術に対応しており、用途やご要望に応じた選択が可能です。このように、環境に配慮した技術と高品質なめっき加工の両立を実現しています。

さらに、業界に先駆けてクロムフリーの自動めっきライン「Eライン」を導入。難めっき材にも対応し、量産体制による安定した品質管理と短納期生産を可能にしています。

めっきによって付与できる機能性
CFRTPにめっきを施すことで、樹脂にはない機能を補い、付加価値の向上が可能となります。
| めっきで付加できる機能(一例) |
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上記のような機能が得られるため、金属代替部品や電磁波シールドが求められる製品、屋外で使用される製品などに幅広く利用されています。
また、本物の金属で表面を覆うことで高級感を与え、外観品質の向上にもつながります。
また、当社ではイオンプレーティングによる色の表現や塗装にも対応しており、機能と意匠性の両立を実現しています。
CFRTPへのめっきのご相談は塚田理研まで
CFRTPは軽量・高強度といった特性を持つ一方で、めっき加工には高度な技術が求められます。六価クロムを使わない前処理や、三価クロムをはじめとしたクロムフリーめっきの導入は、環境規制への対応と品質確保の両面で重要性を増しています。
塚田理研では、独自のクロムフリーめっき技術と自動ラインによる安定した生産体制を整え、試作から量産まで幅広く対応しています。CFRTPへのめっきをご検討の際は、ぜひ塚田理研までご相談ください。
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