
CFRPへのめっきのご依頼は塚田理研にご相談ください
CFRP(炭素繊維強化樹脂)は、軽量でありながら高い強度を持つ素材として、自動車や航空機、電子機器、スポーツ用品など幅広い分野で活用されています。近年は製品の高性能化・軽量化のニーズが高まり、加飾性や機能性を付与する技術として「めっき」の活用を検討される機会も増えてきました。
一方で、CFRPは「めっき加工が難しい素材」であるため、依頼に対応できるメーカーは限られています。そのため、依頼先がなかなか見つからず、お困りの方も少なくありません。
当社はCFRPへのめっきのご依頼に対応しており、用途やご要望に応じた最適なプロセスで高品質な加工をご提供します。CFRPめっきの依頼先をお探しでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。
このコラムでは、CFRPの基礎知識やめっきによるメリット、そして当社の技術力について解説します。依頼先をご検討中の方はぜひ参考にしてください。
CFRPとは?素材の特徴やCFRTPとの違い
CFRPは、熱硬化性樹脂の強化材として炭素繊維(CF、カーボンファイバー)を組み合わせた複合材料です。軽量でありながら金属並みの高強度を持ち、耐食性、耐摩耗性や耐熱性にも優れているため、軽量性や高剛性を要求する製品で選ばれています。
似た素材にCFRTP(炭素繊維強化熱可塑性樹脂)がありますが、こちらはマトリックス樹脂に熱可塑性樹脂を用いているため、加熱による再成形やリサイクルが可能です。
一方、CFRPは熱硬化性樹脂を用いるため、一度硬化すると再成形はできませんが、高い耐熱性や剛性に優れるという特長があります。
CFRPへのめっきで付与できる主な機能
CFRPにめっきを施すことで、樹脂単体では得られない機能を付与できます。代表的な機能としては以下が挙げられます。

●導電性
電子部品や筐体への適用、電磁波シールド性の付与、静電気対策(ESD対策)
●耐候性・耐食性
屋外や高湿度環境での長期使用に対応
●耐摩耗性
摺動部品や機械部品の耐久性向上
●意匠性
金属光沢を活かした、高級感のある外観
応用例としては、製品の金属代替による軽量化と燃費改善、電磁波シールド性、放熱性の向上などが挙げられます。
また、金属皮膜による高級感ある質感が加わることで、機能だけでなくデザイン性の面でも付加価値を高めることができます。


CFRPへのめっきを依頼するメーカー選ぶ際のポイント
CFRPは高機能な素材ですが、めっきにおいては処理が難しい「難めっき材」とされているため、依頼するメーカーの選定には慎重さが求められます。
適切な依頼先を判断するためには、以下の点を確認することが重要です。
(1)技術力と実績
CFRPはめっき処理の難易度が高い特殊な素材であるため、メーカーが対応していない場合があります。このため、依頼を検討しているメーカーが対応しているかどうか、また実績の有無を確認しておくこともおすすめします。
(2)環境規制の対応や低環境負荷な技術の有無
欧州を中心とした、環境規制(RoHS指令、REACH規則など)への対応も重要なポイントです。
また、近年は最終製品だけでなく、工程においても有害物質を使用しないことが求められる傾向にあります。環境への配慮を重視する場合には、有害物質の使用について確認をしておくと安心です。
(3)品質管理体制と対応範囲
自動めっきラインなどの設備を備えているか、品質管理体制が整っているかを確認することは信頼性の判断材料になります。あわせて、試作や小ロット生産にも対応できるかどうかを確認しておくと、開発段階から安心して依頼できます。
塚田理研のめっき技術について
塚田理研は、樹脂めっきのトップメーカーとして、これまでお客様の多様なニーズに応えてきました。長年の経験を活かし、汎用樹脂はもちろん、エンプラやスーパーエンプラ、CFRPなどの「難めっき材」に対するめっきのご依頼にも対応しております。
CFRPへのめっき実績も積み重ねており、製品の軽量化、部品の性能向上や意匠性の付与といったご依頼に幅広く対応しています。自動車部品などの高い信頼性を要求する製品へのめっき処理も実績が多数ございます。(一点試作、小ロット多品種にも対応)
CFRP材へのめっきのことで課題がありましたら、お気軽にご相談ください。
低環境負荷なめっき技術にも対応可能【六価クロムフリー】
環境にやさしいモノづくりのニーズは、環境規制の強化や企業の社会的責任の高まりを背景に年々拡大しています。めっき分野も例外ではありません。
CFRPへのめっきで課題となるのが、前処理工程のエッチングです。エッチングは、樹脂表面を粗化して微細な凹凸を作り、密着性を高める重要な工程です。しかし、強度や耐薬品性に優れた高機能樹脂の場合、エッチングの難易度は高くなります。
従来は六価クロムを含む強力な薬液が使われることが多かったものの、毒性の高さから世界的に代替技術への移行が進んでいます。こうした流れを受け、環境負荷や作業者の安全面を考慮し、工程段階からも六価クロム不使用の技術が求められるようになっています。
塚田理研では、この課題に対応するため、六価クロムを一切使用しない前処理方法として、過マンガン酸エッチングやオゾン水処理、UV照射などの技術を確立し、提供しています。CFRPなどの難めっき材にも対応しており、環境への影響を抑えながら、高い密着性を実現しています。
さらに、表層めっきについても三価クロムめっきを中心としたクロムフリー技術を提供しており、完全六価クロムフリーなめっき品の提供が可能です。
●クロムフリーめっきライン(Eライン)※量産 対応可能

rCF(リサイクル炭素繊維)を用いた複合材へのめっきにも対応
当社では、rCF(リサイクル炭素繊維)を利用した複合材へのめっきのご依頼にも対応しています。
rCFは製造工程や使用後に回収された炭素繊維を再利用する素材で、資源の有効活用やCO₂排出削減につながる点から注目されています。
これまでのリサイクル技術では、炭素繊維を回収する際に毛羽立ちや粉末化が起こり、再生材はバージン材であるCFRPに比べて強度が大きく低下するという課題がありました。実際には通常のCFRPの約6割程度の強度しか得られず、コスト面でも優位性が出にくかったため、普及が進みにくい状況でした。
こうした課題に対し、当社のパートナー企業が、通常のCFRP材と同等の強度を持ったrCF材を開発しました。材料コストについても10〜20%削減できるため、これまでハードルとなっていたコスト面においても改善を実現しました。

当社では、このrCFを強化材とした複合材へのめっきにも対応しております。めっきを施すことで、導電性や耐食性といった金属の機能を付与できるだけでなく、サステナビリティを重視するブランドや製品のイメージ向上にも貢献します。

CFRPへのめっきのご依頼先をお探しでしたら塚田理研まで
めっきはCFRP材の装飾性、機能性を向上し、用途の拡大が可能な技術です。
今回のコラムではCFRP材へのめっきについて解説しました。CFRPは難めっき材であるため、依頼に対応できるめっきメーカーは限られています。依頼する際にはメーカーの対応の可否、また実績について確認をしておくと安心です。

塚田理研はCFRPへのめっき処理のご依頼に対応しており、自動車やオートバイ、医療機器など信頼性を要求する製品への実績も多数ございます。
樹脂へのめっきのご依頼やご相談は、塚田理研までお気軽にご相談ください。
【お問い合わせ先】
本社:0265-82-3256
東京営業所:042-444-1287
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