電解金メッキの効果と目的・メリットを解説!処理工程も紹介

電解金メッキの効果 製品の画像

電解金めっきの効果とは

電解金めっきとは、化学的な反応を利用して、母材の表面に金の皮膜を形成する表面処理です。

めっき液に浸した製品に電流を流すことで、金イオンが還元されて析出し、皮膜が形成されます。

電解金めっきには、主に硬質金めっきと純金めっきの2種類があり、用途に応じて使い分けられています。

硬質金めっきは、コバルトなどを添加することで硬度や耐摩耗性を高めたもので、摺動面などに用いられることが多いです。一方、純金めっきは99.9%以上の高純度金を析出させたもので、ワイヤーボンディング用途などに効果を発揮します。

ここでは、電解金めっきの効果について詳しく見ていきましょう。

膜厚を広範囲かつ高精度に制御できる

電解金めっきの大きな効果の一つは、膜厚を広範囲かつ高精度に制御できることです。

電流密度やめっき時間を調整すれば、数十ナノメートルから数十マイクロメートルまで、用途に応じた最適な膜厚を効果的にコントロールすることが可能です。

無電解めっきでも膜厚の調整は可能ですが、化学反応のみに依存するため厚膜化には限界があり、時間もかかるため生産性が大きく低下してしまいます。

この高度な膜厚制御によって得られる効果は極めて大きく、とくに近年高騰している金の使用量を必要最小限に抑えられることは、コスト面で重要なメリットとなります。

処理速度が速く量産性に優れる

電解金めっきは処理速度が速く、量産性に優れているという大きな効果があります。高速での析出が可能な理由は、外部から電流を供給することでイオンの還元反応を強制的に促進できるためです。

この量産性の高さがもたらす効果は多岐にわたり、単位時間あたりの生産量増加によるコスト削減、顧客への納期短縮、市場への安定供給体制の確立などが実現できます。

とくに電子機器業界では、スマートフォンのコネクタ端子やプリント基板の表面処理など、大量生産が必要な製品において電解金めっきが効果を発揮します。

また、自動車のセンサー部品やエアバッグコネクタなど、高い信頼性と量産性の両立が求められる分野でも、その効果から電解金めっきが採用されることが多いです。

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金めっきの効果(皮膜特性)とは

金めっきが多くの産業分野で選ばれる理由は、金が持つ優れた効果(皮膜特性)にあります。

金めっきの効果(皮膜特性)の一つが、高い耐食性です。金は化学的に非常に安定しており、酸化や腐食がほとんど起こりません。そのため、過酷な環境下でも長期間にわたって表面の品質を維持でき、製品の寿命の延長に役立ちます。

電気伝導性と接触信頼性に優れている点も、金めっきの効果(皮膜特性)です。金は表面が酸化皮膜で覆われることがないため、接触抵抗が極めて低く安定しています。この効果により、電子部品やコネクタなどにおいて、高い通電性能を長期間発揮し、信号伝達の信頼性を保証することが可能です。

さらに、金めっきは装飾性に優れており、本物の金の美しい光沢が得られることも大きな効果です。高級感のある外観は、時計やアクセサリーだけでなく、自動車や家電の装飾部品などにおいて、製品の価値や意匠性の向上に効果があります。

電解めっきと無電解めっきの比較

金めっきを施工する際には、電解金めっきと無電解金めっきのどちらを選択すべきかを効果的に判断する必要があります。

両者の基本的な違いは、電流を使用するかどうかという点にあります。電解めっきは外部電源から電流を流すことでイオンを還元・析出させる方法で、無電解めっきは化学還元反応のみを利用する方法です。

それぞれの処理方法には独自の効果があり、製品の形状、求められる性能、生産数量、コストなどによって最適な選択肢が異なります。

効果から適切な方法を選ぶことで、品質とコストを両立させた処理ができるでしょう。

ここでは、双方の手法や効果の違いの理解を深めるために、無電解めっきの特長、効果を解説します。

無電解めっきの特長・効果

無電解めっきの大きな効果は、複雑な形状を持つ製品に対しても均一な膜厚を析出できる点です。電流分布の影響を受けないため、凹部や内面、細かい溝などにも均等にめっきが形成され、製品全体で一定の品質を確保できます。

また、絶縁体にも処理が可能であり、プラスチックなどへのめっき処理も可能です。

しかし、無電解めっきにはデメリットも存在します。化学反応のみに依存するため、処理速度が遅く、大量生産にはやや不向きです。また、めっき液のコストが高く、浴の管理も複雑で専門的な知識が必要となります。

電解めっきと無電解めっきにはそれぞれ利点と注意点があるため、製品の効果や量産性などに応じて、適切な方法を選ぶことが大切です。

電解金めっきの基本プロセス

電解金めっきは、品質の高い皮膜を得るために、主に以下の工程を経ておこなわれます。

  • 前処理(脱脂・洗浄)
  • 下地めっき
  • 活性化処理
  • 電解金めっき
  • 洗浄
  • 乾燥・仕上げ

最初におこなうのが、前処理としての脱脂・洗浄です。対象の表面に付着している油分や汚れを除去し、めっきの密着性を確保します。

次に下地めっきを施します。金は基材に直接密着しにくい性質があるため、ニッケルめっきなどの下地層を形成する工程が重要です。素地が絶縁体の場合は、無電解めっきを用いて導電性を付与します。

続いて活性化処理をおこない、下地表面を活性化させて金めっきが均一に析出しやすい状態を作ります。

その後、金イオンを含むめっき液に対象を浸し、外部電源から電流を流して電解金めっきをおこないます。

めっき後は洗浄をおこない、めっき液の残留成分を洗い流して表面の欠陥や変色を防ぎます。

最後に乾燥・仕上げ工程を経て、めっき処理の完了です。

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近年需要が高まるプラスチックへの金めっき

近年、自動車や電化製品では、軽量化や低コスト化のために、部品を金属からプラスチックへ置き換える動きが進んでいます。一方で、プラスチックは強度や耐熱性が低い、導電性がない、装飾性が劣るなどの課題があります。

その課題の解決のために効果的なのが、めっきです。プラスチックに電解金めっきを施せば、軽量かつ低コストでありながら、本物の金の美しい光沢を表現できる効果があるだけでなく、耐食性や電気伝導性といった機能性も付与できます。

しかし、プラスチックは非導電性の材料であるため、電流を流すことを前提とした電解めっきを直接施すことはできません。そのため、前処理で無電解めっきを施し、プラスチック表面に導電性を持たせ、その導電層を下地として電解めっきをおこなうのが効果的です。

塚田理研は、プラスチックめっきを専門としており、プラスチックに導電性を持たせる下地めっきから金属の皮膜特性を付与する電解めっきまで、トータルで対応することが可能です。

当社の過去の提案事例につきましては、以下ページもご覧ください。
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プラスチックへの電解金めっきの効果の実現は塚田理研へ

本記事では、電解金めっきの効果と目的について詳しく解説してまいりました。

電解金めっきは、膜厚の制御と優れた量産性といった効果があり、現代の製造業において重要な表面処理です。金めっきの皮膜は優れた耐食性、電気伝導性、装飾性などの効果があり、電子部品から工業製品、装飾品まで、幅広い分野で活用されています。

塚田理研は、プラスチックめっきのリーディングカンパニーとして、長年にわたり表面処理の研究を続けてまいりました。汎用プラスチックはもちろん、難めっき材であるエンプラやスーパーエンプラなどへのめっきにおいても、国内隋一の規模を誇ります。

プラスチックに金ならではの機能や加飾を付与する際の課題については、ぜひ一度塚田理研へお問い合わせください。

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